政府は東日本巨大地震の影響で国内に供給不安が広がっている電力を確保するため、緊急対策を打ち出す。具体的には(1)原子力発電に代わる火力発電の能力増強(2)企業による自家発電の拡大(3)ガスの使用――が柱。夏の需要増に備える必要があるため、1カ月以内をメドに示す。経済インフラの復旧・整備に総力を挙げ、企業活動への影響が広がることを抑える。
まず、東京電力福島第1原子力発電所の事故などで供給能力が低下した分を代替するため、震災で停止している火力発電所の復旧を急ぐ。
東京電力は地震で停止した千葉火力発電所(千葉県)などをすでに再稼働し、計235万キロワットの供給を始めた。袖ケ浦火力発電所(同)1号機などの定期点検期間を短縮し、新たに86.5万キロワットを供給。東北電力も地震で停止した300万キロワット以上の火力発電所の早期復旧をめざすとともに、老朽化などで休止している東新潟火力発電所(新潟県)の一部も再開する方向だ。
火力発電全体の発電量の増強策は1カ月以内に示す方向だ。燃料となる石油や石炭を電力会社に優先供給したり、天然ガスの調達先を拡大したりする対策に取り組む。発電施設の定期点検に関する規制を緩め、稼働率を引き上げやすくすることも検討する。

